今年に入って、朝日新聞が記事としてフードバンク北九州を取り上げてくれました。
その日から今日まで、十数件の方が連絡をくださり心から感謝しています。
つい先日は、お寺の住職さんから「いただいた食品を有効に利用していただけますか」と
問い合わせがありました。また関東の方から食品をつめた宅急便が届き、
お聞きしたら、ふるさとが九州ということでブログをご覧になって送ってくださったそうです。
改めて多くの方々が関心を寄せておられるのだと気づかされました。
先日、問い合わせのあった方々の中で、初めてボランティアに参加してくださったYさんの感想を下記にしるします。
『フードバンクのボランティアに初めて参加させて頂きました。K社から消費期限が迫って寄贈される肉やパンがたくさんありました。
フードバンクの人がいなかったら全部捨てられてしまうところだと思いました。もったいない。本当にもったいない。私もこれらの食べ物を待っている人に届けたいと思いました。
原田さんに同行した1件目は、いとうず動物園にお肉を届けるとの事でビックリしました。
人間だけではなく動物も待っているんだと!
帰りに味見をして下さいとフランスパンを頂きました。わぁ!うれしい!さっそくパンを焼いて食べてみました。とてもおいしかったです。まだボランティアの初心者ですがお役にたてれるようがんばりたいと思いましたのでよろしくお願いいたします。』
私は、ボランティアさんに、試食としていただいた食品を差し上げることがあります。
賞味期限や消費期限のラベルではなく、まだ十分に私たちの味覚でおいしくいただけることを味わってもらいたいからです。
廃棄される価値しかない食品を、私たちは待っている人々にお届けしているのではありません。
まだ十分においしくいただける、生産者が心を込めて作った食品を、無駄にすることなくあたたかい心を添えてお届けしているのです。
ラベルだけを見て、ゴミ箱に捨てられるラベル社会が現代かもしれません。
人にも何らかのレッテルが貼られて、価値を決められる現代かもしれません。
しかし、私たちはもう一度人の持っている五感を大切にし、誰もがかけがえのない人間だと認められる社会を目指したいと思っています。
フードバンク北九州ライフアゲイン 原田昌樹