8月27日(木)、今回で5回目となる鎌倉学園高校のスタディツアーを開催しました。
当日は九州共立大学の学生5名も一緒にお出迎えし、少し緊張感がありつつも和やかな雰囲気の中でスタート。高校生25名と大学生がグループを作り、1日を通して北九州市内の環境・社会課題に取り組む現場を巡りました。
1. 環境ミュージアム
まずは「環境ミュージアム」を訪問。日本初の近代製鉄所が八幡に建設された歴史や、かつて公害に苦しんだ北九州の歩みを学びました。絶望的な大気汚染や魚も住めない海から、市民(特にこどもたちの健康を願ったお母さんたち)、企業、行政が手を取り合って環境を改善してきた歴史に、生徒たちも深く見入っていました。
生徒からは「公害の歴史から町全体で環境改善に取り組んだ市民の行動力がすごい」「北九州のSDGsへの強い意識を感じた」といった声が上がりました。


2. コストコホールセール北九州倉庫店
コストコホールセール様には、これまでも「お腹いっぱい大作戦」をはじめとする地域の子どもたちへ支援いただいています。普段から食品ロス削減の取組として当団体へパンなどの食品をご提供いただいておりますが、大きな事業規模を持つ企業が、どのような環境配慮を行っているのかを視察しました。
- 売れ残った食品の廃棄を減らす工夫や、野菜等を動物園へ寄贈する取組
- 屋上ソーラーパネルによる自家発電、ガソリンや通勤排気ガスの削減配慮
- レシートの文字サイズ・レイアウト工夫による用紙(資源)の年間大幅節約
- フードコートでの環境配慮素材のカトラリー使用や、規格外果物を活用したスムージーの提供
- 大量に出る段ボールやビニールを圧縮して搬出する現場見学
「大量消費の店舗だと思っていたけれど、無駄をゼロにしようとする企業努力に驚いた」「レシートの工夫など、小さな改善の積み重ねが大きな資源節約につながっている」と、企業に対する見方が大きく変わったようです。


3. THE OUTLETS KITAKYUSHU(ジ・アウトレット北九州)
商業施設における食品ロス対策の最前線を学びました。
- 日々発生する食べ残しや廃棄食材の細かな分別
- バイオ式コンポスター(生ごみ処理機)を導入し、生ごみを堆肥化して敷地内などで有効活用
- フードコート内へのドギーバッグ(持ち帰り容器)設置による食べ残し防止
「生ごみを土に返す仕組みづくりがすごい」「ゴミを放置せず、リサイクルや分別を徹底している点が印象的だった」と、先進的なシステムに感銘を受けていました。


4. フードバンク北九州ライフアゲイン&箱詰め作業
午後はつきだテラスへ移動し、ライフアゲインの原田理事長による講話と、応援食品BOXの箱詰め作業を行いました。
理事長からは、世界で5秒に1人のこどもが飢餓で命を落としている現実(1日約19,000人)や、現代社会の価値観、命や支援活動に向き合う当事者意識について熱いメッセージが投げかけられました。
その後の箱詰め作業では、「米袋が破れないようにていねいに」「ガムテープをきれいに貼るのが難しい!」などと声を掛け合いながら、こどもたちへ届ける食品を一つひとつ心を込めて箱に詰めていきました。
生徒たちからは「5秒に1人が飢餓で亡くなっている現実に衝撃を受けた」「食品ロスのよって引き起こされる問題は深刻だなと思った」「大きなことを考え、悩むよりまずは身近でできることからやる」といった深い気づきの感想が多く寄せられました。



振り返りと最後のスピーチ
最後に、1日の学びや印象に残ったことを付箋に書き出し、振り返りを行いました。会場の大きな紙は、生徒たちの気づきの言葉でびっしりと埋まりました。
最後に代表の高校生が1日を共にした大人や大学生に向けてスピーチをしてくれました。
ペットボトルのお茶を一口飲んで、こう問いかけました。 「皆さんはこれまでに、ペットボトルのお茶を最後の一口二口だけ残して、そのまま捨ててしまった経験はないでしょうか? 今日ここで学んだあと、果たして同じように残して捨てることができるでしょうか。まずは自分たちができる身近なことからやっていきましょう。」
環境・社会課題の大きさに圧倒されるのではなく、「自分自身の意識を変え、今日からできる一歩を踏み出すこと」。それこそが、今回のスタディツアーで生徒たちが得た一番の学びであったと感じます。
サポーターとしてあたたかく高校生を導いてくれた九州共立大学の大学生の皆さま、そしてご協力いただいた各施設の皆さまに心より感謝申し上げます。





